【2選】精神科医・岡田尊司の人気おすすめ本【説明が分かりやすい】

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「岡田尊司さんはどんな人で、どの本がおすすめ?」
「最近人間の心理とかに興味持ちはじめたけど、初心者にも分かりやすい本ってある?」

岡田尊司さんはパーソナリティ障害などを研究している精神科医で、著作には『パーソナリティ障害』『愛着障害と複雑性PTSD』『発達障害「グレーゾーン」生き方レッスン』などがあります。

境界性や自己愛性などのパーソナリティ障害を中心に、愛着障害や発達障害などを初心者にも分かりやすく解説しています。人生に生きづらさを感じている人や、少し変わった人の心理が気になる人などにおすすめで、自分や身近な人の心の問題が理解できるようになるでしょう。

そこで本記事では実際に読んだ本の中から、精神科医・岡田尊司さんのおすすめ本をランキング形式で紹介していきます。本記事を読めば、どんな内容が書かれているのかが分かるので、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事に掲載している内容は、記事執筆時点の情報に基づいています。最新情報は各公式サイトにてご確認ください

精神科医・岡田尊司の人気おすすめ本

  • 【1位】『パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか』岡田尊司
  • 【2位】『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』岡田尊司

【1位】『パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか』岡田尊司

『パーソナリティ障害』岡田尊司
出典:Amazon

概要・あらすじ

現代人の多くが抱えているといわれるパーソナリティ障害(人格障害)。パーソナリティ障害とは、偏った考え方や行動パターンのために家庭や社会生活に支障をきたした状態。パーソナリティ障害とは何か、なぜ生まれるのかから、主に10タイプに分類されるパーソナリティ障害の①特徴と背景②接し方のコツ③克服のポイントまで解説した一冊。

感想・おすすめポイント

  • 主に10タイプに分けられる
  • パーソナリティ障害の大きな原因は「親(不在も含む)」
  • 境界性パーソナリティ障害は「両極端の間をめまぐるしく変動する」

本書は主に10タイプに分けられるパーソナリティ障害を解説した一冊で、各タイプの章は①特徴と背景②接し方のコツ③克服のポイントで構成されています。とにかく初心者にも分かりやすいのが魅力で、まったく詳しくなくともパーソナリティ障害について体系的に学べます。

そもそもパーソナリティ障害とは偏った考え方や行動パターンにより、家庭・社会生活に支障をきたした状態。主に10タイプに分類され、それぞれの特徴・傾向は以下の通りです。

パーソナリティ障害特徴・傾向(一部)
境界性パーソナリティ障害※1・人に見捨てられることを強く恐れ、不安を抱いている
・対人関係の変動が激しく、コミュニケーションが安定しない
・気分や感情がめまぐるしく変わり、周囲の人々がついてこられない
自己愛性パーソナリティ障害※2・自分は特別な存在であり、他人よりも優れていると考える
・他人からの過剰な賞賛を常に求め、それが得られないと不機嫌になったり怒ったりする
・他人の感情やニーズを理解したり、寄り添ったりすることができない(しようとしない)
演技性パーソナリティ障害※3・自分が話題の中心になっていないと気が済まない
・注目を集めるために泣いたり、周囲を非難したりする
反社会性パーソナリティ障害※4・自分の行為により、他人がどう思うか、どういう状況になるかを適切に理解できず、平気で傷つけたり騙したりする
・将来の計画を立てられず、衝動的に行動する
妄想性パーソナリティ障害※5・他人に利用されてしまう気がして、仲が良くても個人の情報を教えようとしない
・ふとした言葉に自分をけなしたり脅したりする意味があると考える
失調型パーソナリティ障害※6・偶然の出来事に対して誤った解釈をして、普通でない意味付けをする
・奇妙な信念を持ち、行動に影響を及ぼしている
・誰もいないのに誰かがいるように感じるなど、普通ではない知覚体験がある
シゾイドパーソナリティ障害※7・他人との関わりを好まない
・一人で楽しむ趣味ばかりを持つ
・他人との性体験に興味がない
回避性パーソナリティ障害※8・他人に対する批判や嫌悪を強く恐れる
・新しい人間関係の構築を極度に避ける
・人前での自己表現を避ける
依存性パーソナリティ障害※9・些細なことも決断できない
・自分が依存している人の意見に反対できない
・不快な仕事や不条理な要求を飲む
強迫性パーソナリティ障害※10・秩序や完璧主義にとらわれる
・他人に仕事を任せられない
・自分のやり方を他人にも不条理に押しつける

※1 参考:いちメンタルクリニック
※2 参考:新宿よりそいメンタルクリニック
※3 参考:ブレインクリニック
※4 参考:ブレインクリニック
※5 参考:ブレインクリニック
※6 参考:ブレインクリニック
※7 参考:ブレインクリニック
※8 参考:大阪メンタルクリニック
※9 参考:ブレインクリニック
※10 参考:ブレインクリニック

本書によると、パーソナリティ障害の大きな原因は親(親の不在も含む)で、親が子どもに与えてやれる最も大切なものは自分を大切にする能力。この能力をたっぷり与えられなかった子どもは、さまざまな生きづらさを抱えて生きることになると述べられています。

またさまざまなパーソナリティ障害がある中で、近年急速に市民権を得ているのが境界性パーソナリティ障害。一言でいえば、両極端の間をめまぐるしく変動するのが特徴で、特に気分と対人関係において顕著に見られるとのこと。

不安定性の根底にあるのは深い愛情飢餓感と依存対象に見捨てられまいとする心理で、接し方のコツとしては変わらないことが大切。いいときも悪いときも、できるだけ一定の態度で接することが支えになると述べられています。ちなみに本書にはやりがちな最悪の接し方なども取り上げられています。

全体を通して、パーソナリティ障害に詳しくなくとも理解しやすく、有名人なども含めた具体例が豊富に紹介されているのも嬉しいポイント。またパーソナリティ障害の人への理解を深めるだけでなく、自分の性格的な特徴・傾向を知るうえでも参考になります。

基本情報

著者岡田尊司(おかだたかし)
タイトルパーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか
出版社PHP研究所
発売日2004/6/16
ページ数298ページ
ジャンルノンフィクション
受賞・候補歴
おすすめ度★★★★☆(SSランク)
楽天https://a.r10.to/hk7gDU
Amazonhttps://amzn.to/4n1dlp8
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【2位】『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』岡田尊司

『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』岡田尊司
出典:Amazon

概要・あらすじ

恥をかくのが怖くてチャレンジできない。人に嫌われていると思い込む。これらの特徴を持つのが回避性パーソナリティ障害。自尊心が傷つくことへの強烈な不安・心配ゆえに対人関係や社交の場などを避けてしまう。そんな人が能動的な日々を過ごすためのヒントは何か。回避性パーソナリティ障害の特徴や克服する方法などを解説した一冊。

感想・おすすめポイント

  • 大きな特徴は「他人の批判や拒否に敏感」
  • 典型的な愛着スタイルは「恐れ・回避型」
  • 対策は「ありのままの自分をさらけ出す」

本書は回避性パーソナリティ障害の特徴や原因、対策などを解説した一冊で、回避性パーソナリティ障害とは拒絶や批判、屈辱を極度に恐れるあまり、社会的状況や人間関係を避けてしまう精神疾患※です。
※参考:MSD Manuals

本書によると、第一の大きな特徴は他人の批判や拒否に敏感であることで、対人関係において非常に傷つきやすく、特に拒否されたり否定的なことを言われたりすることに極めて敏感と指摘しています。

他人に認められたいという気持ちがありながらも、自分に自信が持てず、また否定的なことを言われるのではないかと恐れており、結果的に対人関係や社交の場を避けてしまう。回避性の人が親密な関係を持てるのは相手が自分に対して明らかに関心や好意を示し、熱心に何度も接近してくれたときだけと述べられています。

回避性パーソナリティ障害のベースにある、最も典型的な愛着スタイルは「恐れ・回避型」。恐れ・回避型愛着スタイルの特徴は自分にも他者にも否定的なイメージを抱き、自分のような嫌われ者は冷たい他人が優しくしてくれるはずがないと思い込み、本当は愛されたいのに冷たい仕打ちが怖くて、相手に近寄れないというジレンマを持つとのこと。

回避性パーソナリティ障害を克服する方法の一つが、ありのままの自分をさらけ出すこと。回避性の人は自分は恥ずかしい存在という思い込みから、等身大の自分を見せず、自分の内面を隠してしまう。隠せば隠すほど、知られることが恥ずかしくなり、消極的な生き方になっていく。こうした悪循環を脱するために、自分を少しずつ出していくことを推奨しています。

全体を通して、回避性パーソナリティ障害の特徴や心理構造が分かりやすく、専門的な知識がなくとも理解しやすい内容です。具体的な事例や実践的なヒントが多く紹介されており、実生活でのコミュニケーションにも参考になりますね。

なお、本書には他にも回避性の特徴が見られる著名人や最近回避性の傾向を持つ若者が増えた要因、回避性パーソナリティ障害の遺伝要因と環境要因、回避性の人とうまく付き合う方法、回避性の人にとっての適職などが紹介されています。

基本情報

著者岡田尊司(おかだたかし)
タイトル生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害
出版社朝日新聞出版
発売日2016/6/13
ページ数308ページ
ジャンルノンフィクション
受賞・候補歴
メディアミックス
おすすめ度★★★☆☆(Sランク)
楽天https://a.r10.to/hXc6WS
Amazonhttps://amzn.to/4o9b6Sl
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まとめ

岡田尊司さんはパーソナリティ障害などを研究している精神科医で、境界性や自己愛性などのパーソナリティ障害を中心に、さまざまな心の問題を分かりやすく解説しています。

人の心理を学んだことのない初心者にも理解しやすく、「なぜ自分は人間関係で疲れるのか?」「あの人とはどう接すればいいのか?」など、これまで漠然としていた疑問が言葉として整理できるようになります。

また自分や他人の心が客観的に理解できるようになり、人間関係のストレスや生きづらさなどを和らげるヒントを得られるでしょう。