【感想】『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』岡田尊司【他人の批判や拒否に敏感】

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「回避性パーソナリティ障害の人には、具体的にどんな特徴があるの?」
「生きるのがめんどくさすぎるけど、どうすればいいのかが分からない…」

そんな人にぴったりなのが本書で、回避性パーソナリティ障害の特徴や原因、対策などを事例を交えながら解説した一冊です。

特に人と顔を合わすのも、頑張るのも、期待されるのも、何かを決めるのも、社会に出るのも、恋愛や結婚なども億劫で面倒くさい人におすすめ。人によっては実にもったいない生き方のように感じるかもしれませんが、何もかもが面倒くさく感じる人にとっては共感する部分もあるでしょう。

そこで本記事では、実際に精神科医・岡田尊司さんの『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』を読んだ感想を紹介していきます。本記事を読めば、回避性パーソナリティ障害の特徴などが分かるので、ぜひチェックしてみてください。

※本記事に掲載している内容は、記事執筆時点の情報に基づいています。最新情報は各公式サイトにてご確認ください

基本情報

『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』岡田尊司
出典:Amazon
著者岡田尊司(おかだたかし)
タイトル生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害
出版社朝日新聞出版
発売日2016/6/13
ページ数308ページ
ジャンルノンフィクション
受賞・候補歴
メディアミックス
おすすめ度★★★☆☆(Sランク)
楽天https://a.r10.to/hXc6WS
Amazonhttps://amzn.to/4o9b6Sl

概要・あらすじ

恥をかくのが怖くてチャレンジできない。人に嫌われていると思い込む。これらの特徴を持つのが回避性パーソナリティ障害。自尊心が傷つくことへの強烈な不安・心配ゆえに対人関係や社交の場などを避けてしまう。そんな人が能動的な日々を過ごすためのヒントは何か。回避性パーソナリティ障害の特徴や克服する方法などを解説した一冊。

感想・おすすめポイント

  • 大きな特徴は「他人の批判や拒否に敏感」
  • 典型的な愛着スタイルは「恐れ・回避型」
  • 対策は「ありのままの自分をさらけ出す」

本書は回避性パーソナリティ障害の特徴や原因、対策などを解説した一冊で、回避性パーソナリティ障害とは拒絶や批判、屈辱を極度に恐れるあまり、社会的状況や人間関係を避けてしまう精神疾患※です。
※参考:MSD Manuals

本書によると、第一の大きな特徴は他人の批判や拒否に敏感であることで、対人関係において非常に傷つきやすく、特に拒否されたり否定的なことを言われたりすることに極めて敏感と指摘しています。

他人に認められたいという気持ちがありながらも、自分に自信が持てず、また否定的なことを言われるのではないかと恐れており、結果的に対人関係や社交の場を避けてしまう。回避性の人が親密な関係を持てるのは相手が自分に対して明らかに関心や好意を示し、熱心に何度も接近してくれたときだけと述べられています。

回避性パーソナリティ障害のベースにある、最も典型的な愛着スタイルは「恐れ・回避型」。恐れ・回避型愛着スタイルの特徴は自分にも他者にも否定的なイメージを抱き、自分のような嫌われ者は冷たい他人が優しくしてくれるはずがないと思い込み、本当は愛されたいのに冷たい仕打ちが怖くて、相手に近寄れないというジレンマを持つとのこと。

回避性パーソナリティ障害を克服する方法の一つが、ありのままの自分をさらけ出すこと。回避性の人は自分は恥ずかしい存在という思い込みから、等身大の自分を見せず、自分の内面を隠してしまう。隠せば隠すほど、知られることが恥ずかしくなり、消極的な生き方になっていく。こうした悪循環を脱するために、自分を少しずつ出していくことを推奨しています。

全体を通して、回避性パーソナリティ障害の特徴や心理構造が分かりやすく、専門的な知識がなくとも理解しやすい内容です。具体的な事例や実践的なヒントが多く紹介されており、実生活でのコミュニケーションにも参考になりますね。

なお、本書には他にも回避性の特徴が見られる著名人や最近回避性の傾向を持つ若者が増えた要因、回避性パーソナリティ障害の遺伝要因と環境要因、回避性の人とうまく付き合う方法、回避性の人にとっての適職などが紹介されています。

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まとめ

本書では回避性パーソナリティ障害の特徴や心理的な背景、原因・理由、うまく付き合う方法、克服する方法などが分かりやすく解説されています。

回避性の傾向を持つ人にとっては、自分の思考や行動パターンを客観的に見つめ直すきっかけとなり、少しずつ自信を取り戻すきっかけを与えてくれるでしょう。

また回避的な人との関わり方に悩む人には、実生活におけるコミュニケーションの工夫やサポートの仕方などが学べるでしょう。

今回取り上げた本『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』岡田尊司

『生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害』岡田尊司
出典:Amazon
著者岡田尊司(おかだたかし)
タイトル生きるのが面倒くさい人 回避性パーソナリティ障害
出版社朝日新聞出版
発売日2016/6/13
ページ数308ページ
ジャンルノンフィクション
受賞・候補歴
メディアミックス
おすすめ度★★★☆☆(Sランク)
楽天https://a.r10.to/hXc6WS
Amazonhttps://amzn.to/4o9b6Sl