【2選】ストーカー(ストーキング)について学べる人気おすすめ本【特徴や心理、対策などが分かる】

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「ストーカーの特徴や心理を知りたい」
「ストーカー事件の裏側に迫った本を読みたい」

たびたび世間を騒がしている凶悪なストーカー事件。1999年10月には桶川ストーカー殺人事件、2012年11月には逗子ストーカー殺人事件、2013年10月には三鷹ストーカー殺人事件、2016年5月には小金井ストーカー殺人未遂事件、2024年12月には川崎ストーカー殺人事件など、社会を震撼させる事件が後を絶ちません

警察庁によると、ストーカーの相談等件数は2022年度(令和4年度)は19,131件、2023年度(令和5年度)は19,843件、2024年度(令和6年度)は19,567件と、毎年20,000件近くものトラブルが起きていることが分かります。
※参考:警察庁

そんなストーカーのニュースを見て、なぜそこまで執着するのか、何に不満があって追いかけ回しているのかなど、加害者の心理に興味を持った人もいるのではないでしょうか。また万が一自分や身近な人が被害に遭ったときに、どう行動すればいいのかと気になっている人も少なくないはず。

そこで本記事では実際に読んだ本の中から、ストーカー(ストーキング)について学べる人気おすすめ本をランキング形式で紹介していきます。本記事を読むことで、加害者の心理を理解するとともに、被害に遭った際の備えや対処法を考えるヒントにもなるでしょう。

※本記事に掲載している内容は、記事執筆時点の情報に基づいています。最新情報は各公式サイトにてご確認ください

ストーカー(ストーキング)について学べる人気おすすめ本

  • 【1位】『「ストーカー」は何を考えているか』小早川明子
  • 【2位】『桶川ストーカー殺人事件―遺言』清水潔

【1位】『「ストーカー」は何を考えているか』小早川明子

「ストーカー」は何を考えているか
出典:Amazon

概要・あらすじ

年間20,000件前後もトラブルが起きているストーカー(ストーキング)。500人ものストーキング加害者と向き合い、カウンセリングなどを行ってきた著者が、彼らの思考・行動パターンや実践的な対策などを豊富な事例とともに解説した一冊。

感想・おすすめポイント

  • 加害者の特徴
  • 事例が多くて興味深い
  • 相談してはいけない相手

本書は主にストーカーの特徴や心理を解説した一冊で、具体的な対策や警察の対応が後手に回る理由なども紹介されています。

警察によるストーカーの認知件数は年間20,000件(約57件/日)を超える年もあり、ストーキングを行う加害者には以下の特徴があるといいます。

  1. 確固たる心理的動機があり、正当性を妄想的に信じ込んでいる
  2. 相手を一方的に追いつめ、迷惑をかけて苦しめていることを自覚しながらも、相手に好意を持たれる望みをかけている
  3. その望みが絶たれたとき、心のバランスは憎しみに反転し、自殺または相手を殺害することもある

ストーキングの当事者たちは加害・被害意識が曖昧で、特に加害者は歯止めなく1~3の階段を駆け上がりやすい。ストーカーは相手に対して「疑問」「疑念」「要求」を抱えていて、その回答を相手から直接得ようとして「追及」している。ストーカーが渇望しているのは、相手からの個別で具体的な回答(=特殊解)であるようです。

具体的なケースで見ると、本書には以下のような事例が取り上げられています。

  • 「一流企業=成功者」と思い込む女性(30代後半)
  • 「仕事の成功=恋愛の成功」と思い込む男性(20代)
  • 学内DVで強姦して妊娠させた男性学生
  • メールによる執拗な行動確認を行う女性
  • 相手を監禁する女性
  • 相手の娘に嫉妬する女性
  • 不倫相手(大学教師)とその妻を標的にした女子大学院生

他にも親までストーキングに加担した事例や「復讐屋」が絡んだ事例、別れ話の最中に包丁を持ち出し、相手に無理やり握らせ、自らの腹部に突き刺した事例など、一般的にイメージするようなストーカー事例ではないケースも紹介されています

ストーキング以外にエネルギーを向けることで驚くほどに変わった女性の話も印象的で、ある意味で非常に高いポテンシャルを持つ人だとも感じられます。

またストーカー被害を受けた場合、心配性や血気盛んな人、新しい恋人に相談するのはNGとのこと。絶対に助け舟を出してはいけないのは新しい恋人(特にボーイフレンド)で、ストーカーの嫉妬心を猛烈にかき立ててしまうから。どんなに挑発されても、新しい恋人だけは相手と向き合わないことが大切だと強調しています。

全体を通して、とにかく事例が豊富に紹介されていて興味深く、こういう事例もあるのかと驚かされます。殺人や傷害などに至るケースは全体の1.7%に過ぎないようですが、ちょっとした一言からストーカーに発展したケースもあり、誰もが当事者になりうる問題だと感じられます。

なお、本書には他にも破恋型ストーカーの特徴や高齢男性によるストーキングの特徴、別れの意思を伝える際のポイント、女性ストーカーの特徴、ストーカーの危険度の見極め方、助言者(相談相手)として知っておくべきことなどが紹介されています。

基本情報

著者小早川明子(こばやかわあきこ)
タイトル「ストーカー」は何を考えているか
出版社新潮社
発売日2014/4/17
ページ数164ページ
ジャンルノンフィクション
受賞・候補歴
おすすめ度★★★★☆(SSランク)
楽天https://a.r10.to/hkzhan
Amazonhttps://amzn.to/3Kq1LGD

【2位】『桶川ストーカー殺人事件―遺言』清水潔

桶川ストーカー殺人事件―遺言―
出典:Amazon

概要・あらすじ

1999年10月、埼玉県で起きた桶川ストーカー殺人事件。被害者・女子大生の悲痛な「遺言」は警察などにより歪められるかに見えたが、執念の取材により事件の深層や警察の闇に辿り着く。桶川ストーカー殺人事件の裏側に迫った一冊。

感想・おすすめポイント

  • 度を越した執拗な嫌がらせ
  • 警察は印象操作をしようとしたのか
  • 助けてもらえなかった被害者の無念さ

本書は、1999年10月に起きた桶川ストーカー殺人事件を題材にしたノンフィクション。桶川ストーカー殺人事件は女子大生(当時21歳)が犯人グループから執拗な嫌がらせを受けたうえに殺された事件です。ちなみにストーカー規制法制定のきっかけになった事件としても有名です。

被害者・女子大生は父親想いだったことを弱みに交際相手から束縛されるだけでなく、自宅周辺に誹謗中傷するビラを撒かれたり、父親の会社宛てに中傷する手紙を大量に送られたりします

女子大生と家族は警察に相談していましたが、当時の警察はあまり取り合わないだけでなく、信じられないような言葉を浴びせる始末。女子大生は結果的に犯人グループの1人に殺されてしまいます。

その後の展開としては犯人グループの居場所を捜索する様子に加え、当時の警察が「グッチ」「ミニスカート」などの言葉を使い、事件に対するイメージを操作しようしたのではないかという裏側も描かれています。

本書を読むとストーカー被害の深刻さを痛感するとともに、交際相手の異常な嫉妬心から嫌がらせを受けているのに助けてもらえなかった被害者の無念さが感じられます。また、もし被害に遭った場合についても考えさせられるでしょう。

基本情報

著者清水潔(しみずきよし)
タイトル桶川ストーカー殺人事件―遺言
出版社新潮社
発売日2004/5/28
ページ数358ページ
ジャンルノンフィクション
受賞・候補歴
おすすめ度★★★★☆(SSランク)
楽天https://a.r10.to/hPHNrg
Amazonhttps://amzn.to/46TgmSq
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まとめ

ストーカー事件は年間20,000件近くものトラブルがあり、暴行や殺人にまで至ってしまうケースも起きています。

本記事で紹介した本を読むとストーカー加害者の心理や行動パターンに加え、実際に起きた嫌がらせ(ストーキング)行為なども分かります。

またストーカーについて知ることで、自分や身近な人がトラブルに巻き込まれた際の対策や対処法などへのヒントも得られるでしょう。