【感想】『風の歌を聴け』村上春樹【多くを語らない文章ににじむ喪失感】

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「村上春樹の『風の歌を聴け』ってどんな話なの?」
「何が言いたいのか分からないって聞くけど、本当に面白い?」

芥川賞の候補にもなった村上春樹さんのデビュー作である本作は、1981年に小林薫さんの主演で映画化もされました。気になっているものの、読むかどうか迷っていませんか。

物語の中心にあるのは、1970年の夏に帰省した21歳の「僕」が友人・鼠(ねずみ)やある女の子と過ごしながら、言葉にできない喪失を抱えていく18日間です。

読み終えた後は、何気ない会話の裏にある登場人物たちの寂しさに気づかされます。ただ、断片的に進む物語を自分が楽しめるかどうかは、あらすじなどだけでは分かりませんよね。

そこで本記事では、実際に小説家・村上春樹さんの『風の歌を聴け』を読んだ感想を紹介していきます(ネタバレなし)。感想を知っておけば、本作の読み味が自分に合うかどうかを判断しやすくなるでしょう。

村上春樹さんのデビュー作を読んでみたい人や、夏を舞台にした青春小説を探している人こそ、ぜひ読む前に目を通してみてください。

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※本記事に掲載している内容は、記事執筆時点の情報に基づいています。最新情報は各公式サイトにてご確認ください
※記事ごとにニーズなどが異なるため、順位はおすすめ度(ランク)と異なる場合がございます

基本情報

著者村上春樹(むらかみはるき)
タイトル風の歌を聴け
出版社講談社
発売日2004/9/14
ページ数168ページ
ジャンル青春
受賞・候補歴【受賞】第22回群像新人文学賞
【候補】第81回芥川龍之介賞
【候補】第1回野間文芸新人賞
メディアミックス映画
おすすめ度★★☆☆☆(Aランク)
楽天https://hb.afl.rakuten.co.jp/ichiba/1bf73aca.1ca1d838.1bf73acb.3db607ff/?pc=https%3A%2F%2Fitem.rakuten.co.jp%2Fbook%2F1709069%2F&link_type=hybrid_url&ut=eyJwYWdlIjoiaXRlbSIsInR5cGUiOiJoeWJyaWRfdXJsIiwic2l6ZSI6IjI0MHgyNDAiLCJuYW0iOjEsIm5hbXAiOiJyaWdodCIsImNvbSI6MSwiY29tcCI6ImRvd24iLCJwcmljZSI6MSwiYm9yIjoxLCJjb2wiOjEsImJidG4iOjEsInByb2QiOjAsImFtcCI6ZmFsc2V9
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概要・あらすじ

1970年の夏、東京の大学に通う21歳の「僕」は海辺の街に帰省する。友人・鼠と毎晩のようにジェイズ・バーでビールを飲み、酔いつぶれていた女の子を介抱したことから、レコード店で働く小指のない女の子と親しくなっていく。それぞれが言葉にできない悩みを抱えたまま、8月8日から26日までの18日間が過ぎていく。29歳になった「僕」が振り返る、ほろ苦いひと夏を描いた一冊。

感想・おすすめポイント

  • 多くを語らない文章ににじむ喪失感
  • 鼠とビールを飲み交わす夏の空気が心地いい
  • 短い章を重ねた断片的な構成が再読を誘う

本作は海辺の街で過ごす大学生の何気ない夏の日々を、短い断章で綴った長編小説です。物語は架空の作家デレク・ハートフィールドから文章について学んだという「僕」の語りから始まります。1970年8月、東京の大学に通う「僕」は夏休みを過ごすため故郷の街に戻ってきました。

毎晩のように「僕」が通うのは中国人のジェイが営むジェイズ・バーで、そこで友人・鼠と落ち合うのが日課です。ビールを飲みながら鼠と交わすとりとめのない会話が「僕」の夏の日々を形作っていきます。

ある夜、「僕」はバーで酔いつぶれていた女の子を介抱し、彼女の部屋まで送り届けます。その女の子は片手の小指がなく、レコード店で働く人でした。彼女と少しずつ言葉を交わすようになる中で、「僕」はそれぞれが抱える心の傷に触れていきます。

全体を通して、登場人物たちは自分の痛みをはっきりとは口にせず、多くを語らない文章ににじむ喪失感が静かに胸に残る作品です。語られなかった空白を想像するうちに、自分にとって戻らない時間のことまで考えてしまうところもあります。

鼠とバーで過ごす場面にはどこか乾いたユーモアがあり、ビールを片手に交わす会話から夏の空気が伝わってくるのも心地いいですね。派手な事件は起きないものの、読んでいるうちに自分も海辺の街で夏を過ごしているような気分になれます。

本作は短い章が入れ替わるように並び、時間の流れも行ったり来たりする構成が特徴です。再読すると、最初は気づかなかった場面どうしのつながりが見えてくるところもあります。

また、断片的な場面が続くため、筋を追うよりも夏の空気を味わうつもりで読むのがよさそうです。むしろ、章ごとに区切りがよいので、少しずつ読み進めても置いていかれません。本を閉じた後は、自分が過ごしてきた夏の日々を少し違った目で見つめ直せるでしょう。

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まとめ

本作は1970年の夏、海辺の街に帰省した大学生の「僕」が友人・鼠や小指のない女の子と過ごした18日間を描いた長編小説です。ジェイズ・バーでビールを飲みながら交わす何気ない会話を通して、登場人物たちが抱える喪失が少しずつ浮かび上がってきます。

短い章を積み重ねた断片的な構成も魅力で、再読するたびに新しいつながりが見えてきます。多くを語らない文章ににじむ喪失感を味わえるのも、村上春樹さんの原点ともいえる本作ならではの読みどころです。

何気ない夏の日々を描いた青春小説を読みたい人や、村上春樹さんのデビュー作に触れてみたい人は、ぜひ読んでみてください。

今回取り上げた本『風の歌を聴け』村上春樹(著)

著者村上春樹(むらかみはるき)
タイトル風の歌を聴け
出版社講談社
発売日2004/9/14
ページ数168ページ
ジャンル青春
受賞・候補歴【受賞】第22回群像新人文学賞
【候補】第81回芥川龍之介賞
【候補】第1回野間文芸新人賞
メディアミックス映画
おすすめ度★★☆☆☆(Aランク)
楽天https://hb.afl.rakuten.co.jp/ichiba/1bf73aca.1ca1d838.1bf73acb.3db607ff/?pc=https%3A%2F%2Fitem.rakuten.co.jp%2Fbook%2F1709069%2F&link_type=hybrid_url&ut=eyJwYWdlIjoiaXRlbSIsInR5cGUiOiJoeWJyaWRfdXJsIiwic2l6ZSI6IjI0MHgyNDAiLCJuYW0iOjEsIm5hbXAiOiJyaWdodCIsImNvbSI6MSwiY29tcCI6ImRvd24iLCJwcmljZSI6MSwiYm9yIjoxLCJjb2wiOjEsImJidG4iOjEsInByb2QiOjAsImFtcCI6ZmFsc2V9
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