「ヘミングウェイの『武器よさらば』ってどんな話なの?」
「恋愛小説なのか戦争小説なのかが分からない…」
ノーベル文学賞作家・ヘミングウェイの代表作として知られる本作は、1932年と1957年に映画化もされました。題名は聞いたことがあるものの、読むかどうかを決めかねていませんか。
一言でいえば、本作は第一次世界大戦で負傷したアメリカ人青年が、いずれ戦場へ戻る身でありながら看護師との愛を育んでいく物語です。
戦火の中で惹かれ合う2人の恋を通して、戦争に人生を振り回される若者の姿が静かに胸に迫ってきます。ただ、古典の翻訳小説を今の自分が楽しめるかどうかは、手に取る前に確かめておきたいところですよね。
そこで本記事では、実際に小説家・アーネスト・ヘミングウェイの『武器よさらば』を読んだ感想を紹介していきます(ネタバレなし)。感想を知っておけば、本作が自分に合う一冊かどうかを判断しやすくなるでしょう。
戦時下の恋を描いた物語に惹かれる人や、ヘミングウェイの長編に初めて挑む人こそ、ぜひ参考にしてみてください。
基本情報
| 著者 | アーネスト・ヘミングウェイ |
| 訳者 | 高見浩(たかみひろし) |
| タイトル | 武器よさらば |
| 出版社 | 新潮社 |
| 発売日 | 2006/5/30 |
| ページ数 | 576ページ |
| ジャンル | 恋愛/戦争 |
| 受賞・候補歴 | – |
| おすすめ度 | ★★★★☆(SSランク) |
| 楽天 | – |
| Amazon | – |
概要・あらすじ
第一次世界大戦のさなか、イタリア軍の救急車部隊に加わったアメリカ人青年・フレドリックは、婚約者を戦争で亡くしたイギリス人看護師・キャサリンと出会う。やがてフレドリックは砲撃で脚に重傷を負い、ミラノの病院に送られる。そこで再会したキャサリンとの恋は、療養の日々の中で急速に深まっていった。しかし傷が癒えれば、再び戦場に戻らなければならない。戦争に翻弄される若い2人の恋を、簡潔な文体で描いた一冊。
感想・おすすめポイント
- 傷を負った者同士が寄り添う恋に心を打たれる
- 淡々とした文章が戦争の虚しさを際立たせる
- 作者の体験に裏打ちされた前線の描写に臨場感がある
本作は第一次世界大戦下のイタリアで、アメリカ人青年・フレドリックがイギリス人看護師・キャサリンと恋に落ちていく長編小説です。フレドリックはイタリア軍に志願し、負傷兵を運ぶ救急車部隊の中尉※として、前線に近い町に駐屯していました。ある日、軍医の友人に連れられて英国の病院を訪ねたフレドリックは、そこで看護師として働くキャサリンと出会います。
※軍隊の階級の一つで、少尉の上、大尉の下にあたる士官
前線で砲撃を受けたフレドリックは、脚に重傷を負ってミラノの病院に移されます。そこに看護師として赴任してきたのがキャサリンでした。戦争で婚約者を亡くした過去を持つキャサリンと再会し、2人は療養の日々の中で急速に惹かれ合っていきました。
やがて療養を終えたフレドリックは、キャサリンをミラノに残して、再び前線に戻ることになりました。ところが戦況は日に日に悪化し、前線は混乱に包まれていきます。ミラノに残ったキャサリンのお腹には、すでにフレドリックとの子どもが宿っていました。
特に印象に残ったのは婚約者を亡くしたキャサリンと戦場で傷を負ったフレドリックが寄り添っていく姿で、2人の恋には思わず心を打たれるはずです。悲惨な出来事さえ感情を交えずに書き留めていく文章も特徴的で、淡々とした語り口がかえって戦争の虚しさを際立たせています。戦場を知る作者ならではの前線の描写にも臨場感があり、兵士たちの何気ない会話から戦場の空気が伝わってきます。
戦争の場面が多く、2人が惹かれ合う理由もあまり語られないため、甘い恋愛小説を求めている人には向かないかもしれません。とはいえ、会話を中心にテンポよく進む文章は意外なほど読みやすく、古典と身構えずにページをめくれます。読み終えた後は、『武器よさらば』という題名に込められた作者の想いを、自分なりに受け止められるようになるでしょう。
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まとめ
本作は第一次世界大戦下のイタリア戦線を舞台に、アメリカ人青年・フレドリックとイギリス人看護師・キャサリンの恋を描いた長編小説です。前線で重傷を負ったフレドリックは、ミラノの病院でキャサリンと再会し、2人は療養の日々を通して絆を深めていきます。しかし前線に戻ったフレドリックを待っていたのは、悪化の一途をたどる戦況でした。
婚約者を亡くした看護師と傷を負った青年が寄り添う恋は、戦争の中でいっそう切なく胸に響きます。感情を抑えた淡々とした文章は、悲惨な出来事をかえってくっきりと浮かび上がらせ、戦争の虚しさを静かに伝えてきます。作者自身の体験が色濃く反映された前線の描写も、本作ならではの読みどころです。
戦争と恋が交わる物語をじっくり味わいたい人や、余計な説明をそぎ落とした文体が好きな人は、ぜひ読んでみてください。
今回取り上げた本『武器よさらば』アーネスト・ヘミングウェイ(著)
| 著者 | アーネスト・ヘミングウェイ |
| 訳者 | 高見浩(たかみひろし) |
| タイトル | 武器よさらば |
| 出版社 | 新潮社 |
| 発売日 | 2006/5/30 |
| ページ数 | 576ページ |
| ジャンル | 恋愛/戦争 |
| 受賞・候補歴 | – |
| おすすめ度 | ★★★★☆(SSランク) |
| 楽天 | – |
| Amazon | – |


